
当寺院について
目と学業の神様として知られる日蓮宗第11代法主日朝上人の霊跡である覚林坊は、550年に渡って久遠寺参拝の信者様方をもてなしてきた塔頭寺院です。
眼病平癒・学業成就・社運隆昌・商売繁盛や自動車・自転車の安全祈願、永代供養・葬儀のご相談もお受けしております。
『日朝上人』と『覚林坊』

数々の功績により『宗門中興の祖』と讃えられた偉人
西暦1462年、行学院日朝大上人は、わずか41歳にして日蓮宗第11代法主に就かれ、以降1499年まで在位され、その間に数々の功績を残されました。当時、身延山久遠寺は現在と異なり、西谷祖廟の地にあったそうです。日ごとに増える参拝者に対して、その場所があまりにも狭く不便だったため、現在の場所へ久遠寺を移転するという大事業を成されたのが日朝大上人です。この事業は、宗祖日蓮大聖人の第200遠忌(おんき)事業として計画され、数ヵ年の歳月をかけて見事に成就なされました。
この事に留まらず、宗門の統一、学僧教育の確立、身延山の整備拡張、500巻に及ぶ著述、そして、生涯を掛けた関東一円の新寺建立40余ヶ寺等々、正に数え上げればきりがありません。その後、日蓮宗では日朝大上人を『宗門中興の祖』と仰ぎ、その業績を讃えています。その日朝大上人が隠居所として建立されたのが当寺院『行学院 覚林坊』であり、日朝大上人を祀る日朝堂を擁しています。
眼病平癒と学業成就

ご利益の由来
『宗門中興の祖』と呼ばれるほどの功績を成し遂げるため、自身に過大な負担を強いた日朝大上人は61歳の時、ついにその無理が祟り、61歳の時に両目を失明されてしまいました。しかし、この大難にもめげず、日朝大上人はその厚い信仰の力で3年後にこれを克服され、67歳の3月に「眼病消滅本尊」を認めます。これは、後世に法華経(ほけきょう)を信仰する人々を眼病から守護して平癒させると言う願(がん)が込められていました。そのため『目の神様』、また『学業の神様』として多くの人々より親しまれ、今日に至っております。

日朝水
そんな日朝大上人の御力をたまわり、当寺院では日朝大上人のお経を上げて願を込めた目薬『日朝水』を販売しております。皆様も一心に「南無妙法蓮華経」の御題目を唱え、日朝大上人に不惜身命(ふしゃくしんみょう)を誓うことで、必ずや心願成就することでしょう。さすれば肉眼のみならず「心眼」 ── 「心の目」も開くことで日々の生活が清らかとなり、心の豊かさももたらされます。
※『日朝水』と似通った商品名・パッケージの目薬が身延山内でも販売されておりますが、当院とは一切関係ございません。
0556-62-0014
『行学院 覚林坊』

時を超え、日本・仏教文化を今に伝える宿坊
中庭である夢窓国師作の日本庭園、瑞門を飾る本阿弥光悦筆による扁額の端、徳川家寄進の天井彫りを今に伝える日朝堂。さらには日朝大上人の墓を御堂で覆った隣接する御廟。数々の貴重な調度品や骨董品が並び、廊下には絢爛な婚礼衣装が10を超えて展示されています。文化財や歴史的に貴重な物品が随所に散見されるこの宿坊は、550年にわたって身延山久遠寺を参詣する信徒様方を受け入れてきた歴史があります。しかし、時代の流れとともにこの地を訪れる人々の変化に合わせ、当寺院もおもてなしするお客様に海外の方が多く見られるようになっています。伝統・文化は残し、その伝え方と伝える人々を新たなものにしていく。日蓮宗を、ひいては仏教を塔頭寺院・宿坊としてどのように次代へ繋いでいくか。『行学院 覚林坊』は、その600年の歴史へ向けた挑戦をはじめています。
文化財・文化財級の施設

夢窓国師作の庭園
当寺院の第十六世日俊上人代(1690頃)が作庭した、夢窓国師(疎石)による泉水庭園です。室町時代の規則的な中にも庶民的な感覚を覚える様式のものであり、三尊石の下にある上の滝からの落水が作る池は、上から眺めると“心”の一字となります。美しい緑と苔むした岩石、そこに刺す真鯉、緋鯉の鮮やかな赤。灯籠、奇石と古松かしわ、つつじなどの配置が妙をきわめ、雅趣に富んだ庭園として身延町の名勝にも指定されています。

日朝堂の天井彫
時は江戸時代前期。まだ幼年であった徳川家4代目将軍・徳川家綱が目の病気を患った際、身延山から江戸へ出ていた僧侶が祈願したところ忽ちそれが治癒したという。その御礼として徳川将軍家から寄進されたのが『日朝堂』の天井彫です。そのほか、佛具などの品も寄贈されており、その歴史的価値から博物館にあってもおかしくない品々が、今でも当時のまま残されています。

婚礼用着物
覚林坊では、豪華絢爛な華やかさをもつ婚礼衣装が18枚飾られています。当寺院では、お客様にその着物の中から1枚をお選びいただき、贅沢にも着付けを楽しんでいただける着物体験というアクティビティを提供しています。実際に日本人が婚礼で使用した伝統的かつ特別な着物でありながら、5分程で着付けが出来るため体験したお客様からは大変好評です。

本阿弥光悦の扁額
覚林坊の正門には、日朝上人や覚林坊の院号である「行学院」の扁額が掲げられています。
この扁額の筆致は、寛永の三筆と称された本阿弥光悦によるものです。
「行学」は、修行と学問を意味する「行学二道」に由来しており、両道欠かさずより高みを目指すべきである、という教えが込められています。
歴代住職
行学院覚林坊 歴世住持職一覧
世 | 住職名 | 入寂年次 | 備考 |
---|---|---|---|
開山 | 行学院鏡澄日朝大上人 (加賀阿闍梨) | 明応9庚申(1500)年6月25日(行年79歳) | 身延山久遠寺中興11世 妙厳山(鎌倉東身延)本覚寺2世 常在山(三島)本覚寺2世 妙應山正行寺二祖 |
第二世 | 行学院日恒上人 | 永正6己巳(1509)年8月1日 | |
第三世 | 行学院日殿上人 | 享禄3庚寅(1530)年12月18日 | |
第四世 | 報恩院日淳上人 | 弘治1乙卯(1555)年3月19日 | |
第五世 | 勧村院日習上人 | 弘治3丁巳(1557)年5月21日 | |
第六世 | 本行院日政上人 | 永禄2己未(1559)年4月1日 | |
第七世 | 行学院日讃上人 | 天正9辛巳(1581)年11月15日 | |
第八世 | 行学院日義上人 | 慶長16辛亥(1611)年7月13日 | |
第九世 | 陽和院日泰上人 | 元和4戊午(1618)年5月4日 | |
第十世 | 行学院日念上人 | 寛永1甲子(1624)年3月20日 | |
第十一世 | 行学院日諦上人 | 寛永11甲戌(1634)年10月1日 | |
第十二世 | 正覚院日述上人 | 寛文4甲辰(1664)年7月23日 | |
第十三世 | 意真院日誠上人 | 元禄6癸酉(1693)年2月26日 | |
第十四世 | 顕妙院日承上人 | 貞享4丁卯(1687)年5月13日 | |
第十五世 | 法住院日宗上人 | 元禄3庚午(1690)年10月29日(行年49歳) | |
第十六世 | 一行院日俊上人 | 享保11丙午(1726)年1月15日(行年74歳) | |
第十七世 | 玄理院日儀上人 | 正徳3癸巳(1713)年9月21日 | |
第十八世 | 生善院日陽上人 | 元文1丙辰(1736)年10月4日 | |
第十九世 | 学陽院日晨上人 | 宝暦9己卯(1759)年2月24日(行年83歳) | |
第二十世 | 大智院日雅上人 | 明和4丁亥(1767)年2月22日 | |
第二十一世 | 大牙院日迎上人 | 明和3丙戌(1766)年5月12日(行年60歳) | |
第二十二世 | 善翁院日養上人 | 寛政8丙辰(1796)年3月10日(行年69歳) | |
第二十三世 | 学善院日量上人 | 文政1戊寅(1818)年3月25日(行年59歳) | |
第二十四世 | 善智院日勇上人 | 天保5甲午(1834)年12月12日 | |
第二十五世 | 豊善院日習上人 | 文政1戊寅(1818)年3月25日(行年75歳) | |
第二十六世 | 潮善院日堅上人 | 文政10丁亥(1827)年6月3日(行年46歳) | |
第二十七世 | 一勇院日示上人 | 天保7丙申(1836)年8月17日 | |
第二十八世 | 静中院日守上人 | 天保9戊戌(1838)年9月9日 | |
第二十九世 | 太量院日考上人 | 天保14癸卯(1843)年3月20日 | |
第三十世 | 潮解院日明上人 | 嘉永3庚戌(1850)年10月13日(行年60歳) | |
第三十一世 | 智妙院日弘上人 | 元治2乙丑(1865)年2月5日(行年56歳) | |
第三十二世 | 是感院日行上人 | 明治2己巳(1869)年4月1日(行年53歳) | |
第三十三世 | 顕妙院日修上人 | ||
第三十四世 | 妙俊院日寿上人 | 明治20丁亥(1887)年6月10日(行年69歳) | |
第三十五世 | 智逗院日照上人 | 明治31戊戌(1898)年6月15日(行年60歳) | |
第三十六世 | 正明院日温上人 | 大正4乙卯(1915)年9月25日(行年63歳) | |
第三十七世 | 一乗院日謙上人 | 昭和18癸未(1943)年9月23日(行年79歳) | |
第三十八世 | 是本院日実上人 | 昭和16辛巳(1941)年7月27日(行年77歳) | |
第三十九世 | 円行院日妙上人 | 昭和27壬辰(1952)年1月31日(行年72歳) | |
第四十世 | 円光院日仙上人 (樋口是端) | 昭和45庚戌(1970)年7月3日(行年76歳) | 七面山敬慎院別当 身延山久遠寺一老職 |
第四十一世 | 円行院日明上人 (樋口是澄) | 平成19丁亥(2007)年4月8日(行年77歳) | 七面山敬慎院別当 身延山久遠寺一老職 |
第四十一世 | 円心院日誠 (樋口是亮) | 七面山敬慎院120世別当 | |
お経・ご祈願・ご相談

日朝大上人の御力をいただく行学院 覚林坊
550年の歴史をもつ当寺院では、「お寺とお付き合いがない方」「先祖供養を行うお寺がない方」「樹木葬をしたい方」などのご相談も歓迎しております。宗教・宗派を問いませんので、まずはお気軽にご相談ください。

眼病平癒・学業成就・事業繁栄
目と学業の神様と呼ばれる日朝大上人。時の将軍 徳川家綱公がご幼年の頃、
本寺院の加持によりその光を取り戻した功績を聞き、遠方からお越しくださる
参拝客も多くいらっしゃいます。また日朝大上人の生前の偉業の数々から事業繁栄、
それに伴った良縁成就のご功徳・お力も頂けます。
眼にまつわる悩みの解消、あるいは学業や事業に対する更なる専心・向上を願い心を込めてお経を唱えさせていただきます。

永代供養・葬儀のご相談
当寺院では、永代のご命日に読経・供養し、ご先祖様をお護りしていく
永代供養を承っております。次の世代にご負担をかけたくない方や、後継者の
いらっしゃらない方にも最適な『無理のない新しいお墓のかたち』です。
また、お寺と縁がない方々や宗教・宗派の違いに悩む方々も分け隔てなくご葬儀とその相談も承っております。

御朱印
神仏の分身とも言われている御朱印。ご希望する参拝者の皆様には、
当寺院ひいては日朝大上人とのご縁を結んでいただいた証として、
御朱印・御首題を供させていただいております。是非、覚林坊本堂と日朝堂にお参りの後、玄関までお越しください。
御朱印・御首題は住職のきまぐれで更新されます。いくつかの種類の中からご希望の物をお選びください。

自動車・自転車・バイクの安全祈願
日々の暮らしに欠かせない自動車や自転車・バイクは、どんなに気をつけていても万が一のことが起こり得ます。その多くは運転者や歩行者の小さな注意1つで全く違う結果になることも少なくありません。
日蓮宗の総本山で霊山と知られる身延山とその地で550年間の歴史をもつ本寺院で、
皆様が安全に運転するための交通安全祈願をいたします。